野菜の力
2016年11月30日
オクラを使った離乳食の進め方!成長段階に合わせたおすすめレシピも紹介
ネバネバ、トロトロとした食感が特徴的なオクラは、夏場の暑さで食欲がないときでも食べやすい食材ですよね。栄養素が豊富に含まれているので、赤ちゃんにもぜひ食べさせてあげたいところですが、オクラは離乳食に使えるのでしょうか。今回は、オクラを使った離乳食の進め方や成長段階に合わせたおすすめレシピをご紹介します。
オクラに関連する記事
目次
オクラは離乳食にもピッタリ
オクラにはネバネバの元である食物繊維をはじめ、カリウムやビタミンなどの栄養素が豊富に含まれています。赤ちゃんに嬉しい働きをしてくれるオクラは、離乳食にピッタリな食材です。ネバネバ、トロトロとした食感も、まだ上手に噛むことができない赤ちゃんにはおすすめなんですよ。他の食材とあわせて使うことで、飲み込みやすくしてくれます。月齢に応じた下ごしらえは必要となりますが、豊富な栄養素が含まれるオクラをぜひ赤ちゃんにも食べさせてあげてくださいね。
赤ちゃんへの嬉しい効果
消化を助けてくれる
オクラに含まれる「ムチン」という成分には、胃や腸の粘膜を保護する働きがあります。タンパク質の吸収を促す働きもありますので、まだ消化能力が十分でない赤ちゃんにはピッタリの野菜ですよね。ムチンは水溶性で熱に弱いため、離乳食を作る際には加熱しすぎに注意しましょう。スープにすると、溶け出た栄養素までしっかりと摂ることができますよ。
熱中症予防に
夏場は特に熱中症が心配ですよね。体内の水分だけでなく、カリウムが不足しても熱中症を起こしてしまいます。カリウムは汗と一緒に流れてしまうんですよ。赤ちゃんは意外と汗をかきますので、カリウム不足に陥ってしまうこともあります。オクラにはカリウムが豊富に含まれていますので、オクラを食べることで体内のカリウムを補うことができますよ。また、カリウムは摂り過ぎた塩分を排出してくれる働きを持つので、塩分を控える必要がある赤ちゃんには嬉しい効果ですよね。
骨や歯が丈夫になる
骨や歯を生成するのに欠かせないのは、「カルシウム」、「リン」、「マグネシウム」という3つの栄養素です。この3つがすべて含まれているオクラは、これから骨や歯が成長していく赤ちゃんにはとてもおすすめの食材です。また、カルシウムにはイライラを抑制する作用もあるので、赤ちゃんの気持ちが落ち着く効果が期待できます。もちろん、子育てや家事で忙しく、イライラしているママにもピッタリです。
風邪やウィルスから守る
粘膜を保護してくれるムチンが、目や鼻、喉の粘膜も守ってくれます。風邪やウィルスが侵入してくるのを防いでくれるため、赤ちゃんを風邪やウィルスから守ることができますよ。また、オクラに豊富に含まれるβカロテンも、喉や肺など呼吸器系の健康維持に効果があるとされています。夏場はエアコンの冷たい風で風邪をひいてしまうことがあります。抵抗力の弱い赤ちゃんは、外出先でウィルスをもらってしまうことも少なくありません。オクラを食べさせて風邪やウィルスから赤ちゃんを守ってあげましょう。
オクラはいつから食べられる?
離乳食初期の5~6ヶ月の赤ちゃんは、消化する力がまだ弱いため、すり潰して食べさせなければなりません。しかし、オクラは繊維質が多く、すり潰すのが大変です。また、消化があまり良くない食材であるため、消化力が弱い離乳食初期の赤ちゃんにはあまり与えなくてもよいでしょう。オクラを初めて食べさせるときには、必ず1匙程度からスタートして、アレルギーが起こらないか、食後にしばらく様子を見る必要があります。アレルギーが起こらないようであれば徐々に増やしていっても問題ありません。アレルギーは2回目以降に強くなる傾向があります。初めて食べさせたときに赤ちゃんの体調や皮膚に少しでも変化を感じた場合は、与えないようにしてくださいね。
離乳食中期以降になると、発達段階に応じた調理方法で食べさせることができるようになりますよ。オクラには独特の粘り気があるので、赤ちゃんも食べやすい食材です。
オクラの下ごしらえ
オクラの表面には産毛が生えていますので、塩ずりして産毛を取り除きましょう。塩や産毛を良く洗い流したら、オクラを縦半分に切り、竹串や爪楊枝を使って種をしっかり取り除いてくださいね。オクラの種は固めで、消化もあまりよくありません。離乳食中期の赤ちゃんに食べさせる場合は、必ず取り除くようにしましょう。種を取り除いたら、鍋で沸かしたお湯で茹で、月齢に応じた大きさに刻みます。星形を活かしたい場合は、オクラの両端を切り落として、竹串で優しく押し出すようにしてみてください。種だけをきれいに取り除くことができますよ。
電子レンジで下ごしらえすることもできます。電子レンジで下ごしらえをする場合も、産毛とたねを取り除き、耐熱容器にオクラと大さじ1杯の水を入れます。ラップをかけたら1分ほど加熱して、冷ましてから月齢に応じた大きさに刻みましょう。ただし、電子レンジは加熱ムラが生じることがあり、加熱するオクラの量で加熱時間も変得る必要があります。必ず様子を見ながら加熱時間を調節してくださいね。
下ごしらえオクラの保存方法
下ごしらえしたオクラは冷凍保存することができます。生のままだと4~5日程度しか保存できませんが、冷凍すれば1ヶ月程度は保存ができるので、使うときに多めに作ったりして冷凍しておきましょう。冷凍するときには、月齢に応じた大きさに刻んで、1回分ずつに小分けしておくことをおすすめします。製氷皿に1回分ずつ入れると、使うときに便利ですよ。
ジッパー付きの保存袋に入れて平らに伸ばして冷凍すれば、使いたい分だけ割って使うことができます。スープに入れたり和え物にしたりと、凍ったまま使うことが可能です。野菜や肉など、飲み込みにくい食材と一緒に使うと、オクラのトロトロで食べやすくなりますので、下ごしらえしたオクラを冷凍庫に常備しておくといいですね。
離乳食にオクラを使う際のポイント
新鮮なオクラを使う
新鮮なオクラは色が濃く、産毛もしっかりと生えています。ヘタの切り口が茶色っぽく変色しているものは、古くなっている可能性があるので避けてくださいね。また、大きめのオクラは、種が大きかったり苦みが出てきたりするため、離乳食には向きません。小さ目で、果肉に弾力があり柔らかめのものを選ぶのがポイントです。
産毛とヘタと種は取り除く
産毛は必ず取り除きましょう。ヘタも苦みがあるので取ってあげてくださいね。産毛は触ってもアレルギーを引き起こしてしまう可能性があります。赤ちゃんのうちは特に、触らせないようにした方がいいかもしれませんね。
種は、消化能力の弱い赤ちゃんには負担がかかります。離乳食後期までは種を取り除いて食べさせるようにしましょう。離乳食完了期になると、消化能力も発達してきますので、種が付いたままで食べさせることができます。しかし、種の食感を嫌がる赤ちゃんもいますので、様子を見て種を取ってあげてもいいですね。
柔らかく茹でる
大人用のオクラはサッと30秒程度茹でると歯ごたえが保て、美味しくて栄養価も高い状態で食べることができます。しかし、これでは赤ちゃんには固くて食べさせることができません。赤ちゃんにオクラを食べさせる場合は長めに茹で、十分に柔らかくしてから食べさせましょう。目安は離乳食中期で5分程度となります。その後は、赤ちゃんの様子を見ながら、成長に応じて茹で時間を少しずつ短くしていくこともできますよ。
5~6ヶ月(離乳食初期)の離乳食
離乳食初期の赤ちゃんは、まだ食べ物を上手に噛むことができません。オクラを食べさせるときは、種を取って、すり潰す必要があります。細かくなるまで包丁で叩くという方法もありますが、手間がかかりますよね。離乳食初期の赤ちゃんにオクラを食べさせたいときは、おくらを入れたスープを作り、スープのみ飲ませましょう。オクラ自体を食べなくても、オクラの栄養素が溶けだしているスープを食べることで、オクラの栄養を摂ることができますよ。
初めてオクラを食べさせるときには、1匙から始め、アレルギーが出ないかを食後に観察しておくことが必要です。
7~8ヶ月(離乳食中期)の離乳食レシピ
刻みオクラのお粥
産毛と種を取って茹でたオクラを2~3mmのみじん切りにします。鍋に刻んだオクラとご飯、水を入れて柔らかくなるまで煮れば完成です。オクラのとろみでお粥が食べやすく、美味しく変身します。お粥も茹でて刻んだオクラも冷凍しておけば、忙しいときにすぐに作ることができますね。
ささみとオクラのスープ
オクラは産毛と種を取って茹で、ささみは茹でて筋を取り除き、どちらも2~3mm程度のみじん切りにします。鍋に水と昆布だしを入れて沸かし、刻んだオクラとささみを入れて味をなじませましょう。スープにするととろみがつくので赤ちゃんでも食べやすくなり、流れ出た栄養も丸ごと食べることができますよ。
オクラ納豆
大人も大好きなオクラ納豆は、細かく刻んで仕上げれば赤ちゃんでも食べることができます。産毛と種を取って茹でたオクラを2~3mmのみじん切りにします。納豆はみじん切りにし、熱湯をサッとかけます。オクラと納豆をよく混ぜ合わせましょう。青海苔を少々加えると美味しくなりますよ。
9~11ヶ月(離乳食後記)
オクラのトロトロうどん
産毛と種を取って茹でたオクラ、にんじん、カブ、カブの葉を5~7mm程度のみじん切りにし、出し汁で柔らかくなるまで煮ます。野菜が柔らかくなったら、短く切ったうどんを入れ煮込みましょう。赤ちゃんが大好きなうどんに、オクラのトロトロ感で美味しさと食べやすさがプラスされるので、喜んで食べてくれますよ!ささみや鶏ひき肉をプラスすると、さらに美味しくなり、栄養も満点ですね。
オクラの卵焼き
産毛と種を取って茹でたオクラを5~7mm程度のみじん切りにし、卵としっかり混ぜ合わせたら、卵焼きを作って、食べやすい大きさに切りましょう。離乳食後記になると、手づかみで食べ始める赤ちゃんも増えてきます。ネバネバして手づかみには不向きなオクラも、卵焼きにすれば手づかみで食べることができますよ。卵焼きだけでなく、ハンバーグやおやきにオクラを入れるのもおすすめです。
オクラ納豆うどん
短く切ったうどんを出し汁で煮て、オクラ納豆をかけましょう。オクラ納豆は、離乳食初期よりやや大きめのあらみじん切りにし、醤油を1~2滴たらすとより美味しくなりますよ。ママも一緒に食べられる一品です。
1歳~1歳6ヶ月(離乳食完了期)
オクラ入りカレー
カレーなら野菜嫌いの子どももパクパク食べてくれます。産毛を取って茹でたオクラを小口切りにしておきます。豚肉、玉ねぎ、にんじん、じゃがいもを大きめのみじん切りにし、鍋で炒めます。水とオクラを入れ、野菜が柔らかくなるまで煮込んだら、カレールーを入れ、溶けるまで煮込みましょう。市販のカレールーの中には1歳から使うことができるものがありますので、時々取り入れてあげると子供も喜びますよ。
オクラの豚肉巻き
産毛を取って茹でたオクラを薄切りの豚肉で巻き、フライパンで焼きます。豚肉に火が通ったら、食べやすい大きさに切りましょう。手づかみで食べることがでるボリューム満点のレシピです。豚肉の中に見える星形がかわいくて、子どもが喜んでくれますよ。大人の分と一緒に作ることができるので、準備の手間がかかりません。しっかり噛むことができるようになったら作ってあげたいですね。
七夕にピッタリなそうめん
薄く切って星形に抜いたにんじんと、産毛を取ったオクラを茹で、茹でたオクラは小口切りにします。薄焼き卵を作って錦糸卵に、カニカマは細く切ります。鍋に出し汁を沸かし、柔らかめに茹でたそうめんと他の具材を盛り付けた器に注ぎましょう。色鮮やかで、見た目もかわいいそうめんができますよ。カニカマの代わりに皮をむいたトマトの角切りでもいいですね。オクラの星形のかわいさは、七夕メニューにピッタリですよ。
まとめ
オクラは離乳食に使いにくいと感じていた人も多いかもしれませんが、どんな食材とも合わせやすく、冷凍保存もできるため、とっても便利な食材なんですよ。赤ちゃんに嬉しい効果もありますので、ぜひ使ってみてくださいね。