野菜の力
2016年11月10日
大根は離乳食に最適!栄養豊富で赤ちゃんにも優しいレシピ付き
和食を中心に親しまれている大根は、味噌汁やおでん、ぶり大根などのメニューで大活躍となりますよね。そんな大根を、赤ちゃんの離乳食でも是非活用されてみてはいかがでしょうか。
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目次
大根は離乳食にピッタリ!
大根は、赤ちゃんの離乳食として初期の頃からおすすめしたい野菜の一つとなっています。では、どのような理由が離乳食として適しているのでしょうか。
栄養に注目
大根には、免疫力を高め、風邪予防にも有効な「ビタミンC」のほか、消化酵素の「ジアスターゼ」「グリコシダーゼ」など、丈夫な身体づくりに欠かせない栄養素が豊富に含まれています。デリケートで消化機能が未発達の赤ちゃんにピッタリですよね。
淡泊な味わいでどの食材にも合う
白色の大根は、他の野菜や肉、魚にも合わせやすい万能食材!そして淡泊な味わいはその他の食材をより一層引き立てるため、赤ちゃんも美味しくいただくことができるでしょう。
形状を自由にアレンジできる
大根における離乳食の調理法としては、初期にはすりおろし、またはすり潰して与えますが、中期から後期にかけては、成長に応じた大きさに切り分けて与えます。小さなキューブ状や可愛い星形など、簡単、そして自由自在に型取りができるため、ママも赤ちゃんも、楽しい気分になれること間違いなしですよね。
冷凍保存が可能
赤ちゃんだけ別メニューとなる離乳食は、毎回作るとなるとママの負担も大きいですよね。そんな中でも大根は、下ごしらえをした後冷凍保存が可能となっているため、まとめて作っておけるからとても便利!これなら忙しいときにも安心です。
※後述にて、冷凍保存について詳しくご紹介しています。
一年を通して手に入れることができる
大根は現在、スーパーなどで季節を問わず手に入れることができるため、赤ちゃんにいつでも新鮮な大根を食べさせることができます。
尚、大根の実際の旬は秋から冬にかけてとなっていますので、その季節にはさらに美味しい離乳食を作ることができるほか、お得に購入することができるのも嬉しいですよね。
大根のどの部分が離乳食におすすめ?
部分によって特徴が異なる
縦に長い大根ですが、部分ごとに味や食感などにも違いがあります。その特徴を知ることで、離乳食づくりに役立てましょう。
葉に近い部分
甘味があるが硬い。大根おろしに最適な部分。
真ん中の部分
甘味があり、繊維が軟らかい。煮物などにおすすめ。
先端部分
辛味が強く、繊維質。漬物などにピッタリ。
離乳食には真ん中の部分が一番!
以上の説明でも分かるように、離乳食には、甘くて柔らかい真ん中部分を使用するのがおすすめです。大根を一本まるごと購入したら、真ん中辺りを選んで赤ちゃんに与えてみましょう。切り分けて販売されていた場合も、真ん中部分を意識して購入することをおすすめします。
葉も離乳食にどうぞ
大根の葉は、「ビタミンC」のほか、「βカロテン」「カリウム」「カルシウム」などの豊富な栄養素が特長です。栄養の宝庫ですから、もちろん赤ちゃんの離乳食にも是非活用してほしい部分となります。柔らかく加熱しアクをとったら、裏ごしするなどして与えましょう。
成長段階に応じた下ごしらえを
離乳食には、赤ちゃんの発達に合わせた下ごしらえが大切です。大根を離乳食で活用するためには、どのような下ごしらえが必要なのでしょうか。
生後5、6か月頃【初期】
成長には個人差がありますが、目安として生後5~6か月頃より離乳食スタート、となる赤ちゃんが多いようです。
初期の離乳食は「ゴックン期」とも呼ばれ、食材を飲み込んで食べられる形状にすることがポイントです。大根は、刻んでから茹でる、または電子レンジで加熱するなどして柔らかくした後、裏ごしやすりつぶしなどでペースト状にしてから与えましょう。
生後7、8か月頃【中期】
中期の離乳食は「モグモグ期」とも呼ばれています。舌で食べ物をつぶしながら、モグモグと口を動かすことができるようになる時期です。
大根の下ごしらえとしては、加熱は初期同様に行いますが、形状を若干大きくしていきます。すりつぶしも粗めに行う他、2~3mmの細かなみじん切りも与えてみましょう。
生後9~11か月頃【後期】
「カミカミ期」とも呼ばれる後期では、歯ぐきでつぶせる硬さのものが食べられるようになるほか、離乳食は1日3回となります。
大根は5mmほどの大きさに切り、バナナ程度の硬さまで加熱して与えましょう。手づかみで食べることが楽しくなる時期ですので、つかみやすいように工夫してもよいですね。
また、この頃になると離乳が進み、食べ物からの栄養が重要となってくる時期になります。大根もバリエーション豊かに、さまざまなメニューに取り入れていきましょう。
生後12~18か月頃【完了期】
「パクパク期」となる完了期は、母乳やミルクを卒業し、大人のメニューから取り分けることができるようになるなど、離乳食の仕上げとなる段階です。
大根は肉団子程度の硬さまで加熱しましょう。1㎝角の大きさでOKです。またこの頃より、辛さに注意しながら、生の大根おろしも与えてみましょう。加熱していない生の大根は、加熱したものに比べ、消化酵素や抗酸化作用のある「イソチオシアネート」のはたらきが活発となるため、身体にとてもよいとされています。
切り干し大根について
乾物の代表格となる「切り干し大根」は、うま味が凝縮されている上、生の状態よりも栄養が豊富となっています。また、乾物のため保管にも便利なほか、水で戻すだけで調理することができるので、離乳食にもとても重宝する食材です。
ただ、やはり赤ちゃんには硬めの食感となるため、調理にはいくつかのポイントがあります。
離乳食後期の生後9~11か月頃より与えはじめる
水で戻したら熱湯をかけて臭みをとる
みじん切りにしてから柔らかく加熱する
離乳食後期となる生後9~11か月頃になると、赤ちゃんの身体は鉄分が不足しがちになるといわれています。切り干し大根には、生の大根の約49倍もの鉄分が含まれていますので、後期以降の離乳食に大変適した食材なのです。
大根の冷凍保存で離乳食を豊かに
赤ちゃんに大根を食べてもらいたいけど、調理の度にすり潰したり、みじん切りにするのは大変ですよね。でも、愛情豊かな手作り離乳食を食べてもらいたい…。
そのようなときは、まとめて下ごしらえした後に冷凍保存しておくことをおすすめします。
製氷皿が大活躍!
裏ごしした大根は、100年ショップなどで購入可能な「製氷皿」に小分けして冷凍庫へ!一食分ずつ取り出すことができるので、無駄なく保存することができます。
フリーザーバッグで密封保存
みじん切りにした大根や製氷皿で凍らせた大根は、鮮度を保つため、フリーザーバッグなどで密封してから冷凍保存しましょう。必要な分だけ取り出して、そのまま調理することができるので大変便利です。
1~2週間で使い切って
大根の冷凍はある程度の鮮度を保ちますが、1~2週間ほどで食べきるようにすると安心です。期限を把握するためにも、冷凍した日付を記入しておくようにしましょう。
大根の離乳食レシピ集【初期編】
①基本の大根ペースト
まずは、基本となる大根ペーストの作り方です。さまざまなメニューで活用することができますので、是非とも覚えておきましょう。
赤ちゃんに与える場合は、1日1回、ひとさじから与えていき、徐々に量を増やしていきます。
材料
大根(軟らかく甘味のある真ん中部分がおすすめ)
水
作り方
厚めに皮をむいた大根を刻み、水から軟らかくなるまで茹でます。その後、裏ごしして完成です。(すり鉢やブレンダーなどですり潰してもOK)
②大根のお粥
離乳食初期のメニューとして、お粥は欠かせません。単調な味わいのお粥に大根を加え、メニューの幅を広げましょう。大根は葉の部分でもアレンジが可能です。彩りが一層豊かになりますよ。
材料
①で紹介した「基本の大根ペースト」
10倍粥
作り方
おかゆに適量の大根をのせて完成!
アレンジ
粉状にした「かつお節」や「きな粉」などを添えると、さらに風味豊かになります。
③大根のだし煮
大人のメニューと同様に、離乳食にも「だし」のうま味を加えましょう。かつおだし、昆布だしなど、お好みのものでOKです。
材料
大根
だし汁
作り方
厚めに皮をむいた大根を刻み、だし汁で軟らかく煮ます。その後、裏ごしやすり潰しでペースト状にしましょう。
④しらす大根
しらすは離乳食初期から与えることができる便利食材です。大根の淡泊な味わいは、しらすのうま味をより一層引き立てるでしょう。
材料
①で紹介した「基本の大根ペースト」
しらす
作り方
しらすは、塩抜きをするため必ず湯通しを行います。その後すり鉢などで細かく潰し、ペースト状の大根と和えて完成です。
アレンジ
この後「粉ミルク」を加えて溶かせば、「しらす大根のミルク煮」が完成!
⑤大根と豆腐のすり流し
豆腐も、離乳食初期から大活躍します。初期はのど越しの良い絹ごし豆腐がおすすめです。
材料
①で紹介した「基本の大根ペースト」
絹ごし豆腐
だし汁
作り方
豆腐はよく茹でて加熱します。その後すり潰して大根ペーストと和えたら、適量のだし汁でのばして完成です。
大根の離乳食レシピ集【中期編】
①鮭と野菜のトロトロ煮
大根をはじめとした野菜を軟らかく茹でて、食べやすいあんかけを作りましょう。鮭や白身魚も、淡泊ながら味わい深く、離乳食としておすすめです。魚は刺身を調理するのが便利ですよ。
材料
大根や人参などの野菜
鮭(サーモン)の刺身
だし汁
水溶き片栗粉
作り方
野菜は細かく刻んで軟らかくなるまで茹でます。サーモンも加熱してほぐしておきます。
だし汁でこれらを煮込んだら、水溶き片栗粉を加えます。トロッとしたら完成です。
アレンジ
離乳食中期より、しょう油などの調味料をほんの少し加えてもOKです。あんかけが一層美味しくなりそうですね。
②煮込みうどん
うどんも、赤ちゃんが大好きな離乳食です。細かく刻み、柔らかくなるまで加熱しましょう。
材料
うどん
ツナ缶(水煮がおすすめ)
大根などの野菜
だし汁
水溶き片栗粉
作り方
ツナ缶は湯がいて水を切っておきます。うどんと野菜は小さく刻んだら、全てをだし汁でじっくりと煮ます。水溶き片栗粉を加えてひと煮立ちしたら完成です。
ワンポイント
野菜は大根のほか、人参などもおすすめです。大根の葉も加えてみましょう。
③煮大根の鶏ひき肉あんかけ
鶏ひき肉と大根は、ベストマッチな組み合わせです。アレンジしてパパママ用のメニューとしてもどうぞ。
材料
大根
鶏ひき肉
だし汁
しょう油
水溶き片栗粉
作り方
大根を細かく刻み、だし汁で軟らかくなるまで煮ます。別の鍋にて鶏ひき肉もだし汁で煮込んだら、ほんの少しのしょう油を加え、水溶き片栗粉を加えます。皿に盛った大根に、鶏ひき肉で作ったあんをかけて完成です。
アレンジ
鶏ひき肉と共に細かく刻んだお好みの野菜を加えると、色合い豊かなあんかけとなります。
大根の離乳食レシピ集【後期編】
①野菜たっぷり大根もち
手づかみ可能でおやつにもおすすめ!もちっとした食感の大根もちはいかがでしょうか?香ばしく焼けば、薄味でも美味しく食べてくれますよ。
材料
大根
お好みの野菜
お好みの白身魚(しらすやツナ缶でもOK)
作り方
大根はおろして水気を切ります。野菜はよく茹でた後にみじん切り、白身魚は湯通ししてから細かく刻みます。
全ての材料を手でよくこね、丸く成型したら両面を焼いて完成です。
ワンポイント
丸い形のほか、クッキー型を使ってハート型にするなど、好きな形にアレンジすれば赤ちゃんも大喜び!さまざまな形に挑戦して、ママも楽しんでみては!?
②ぶり大根
ぶり大根は離乳食にもピッタリ!大人用より薄味に仕上げることがポイントです。
材料
大根
ぶり
しょう油
砂糖
作り方
大根を刻み、ぶりと共に鍋へ加えたら、ひたひたになる位置まで水を入れ、中火で煮込みます。
十分に火が通ったら弱火にし、しょう油と砂糖を加え、さらに煮込めば完成です。
ワンポイント
離乳食のため、しょう油と砂糖は控えめにしましょう。赤ちゃん用に取り出した後、鍋に残った材料にさらにしょう油&砂糖を加えれば、大人用にアレンジすることができます。
③切り干し大根の煮物
やさしい味わいが特長の煮物です。切り干し大根を使うので、栄養満点ですよ!
材料
切り干し大根
油揚げ
にんじん
サラダ油
だし汁
砂糖
酒
しょう油
みりん
作り方
まず、切り干し大根を水の中で洗いながらほぐします。水を換えたら5分ほどつけて戻し(戻し汁は後ほど使用します。捨てないでくださいね)、湯通しして水分を切ったら、適度な大きさに切り分けます。
油揚げは湯通しして油抜きしたら細長く切り、人参も細長く刻みます。鍋にサラダ油を熱したら、切り干し大根、油揚げ、にんじんを炒めます。
次に、だし汁と切り干し大根の戻し汁を1:1の割合で加え、砂糖と酒を入れたらよく煮込みます。仕上げにしょう油とみりんを加えて完成です。
ワンポイント
離乳食には薄味が鉄則ですので、しょう油とみりんは控えめがいいでしょう。加えなくても、赤ちゃんには十分おいしい煮物となっています。
まとめ
主役にも脇役にもなる大根は、アレンジ自在で離乳食としても万能選手!ということがお分かりいただけたかと思います。
新米ママも、離乳食を作ってみたいパパも、今回を参考に、大根の離乳食活用に是非お役立てくださいね。