野菜の力
2016年10月26日
トマトの栄養価が凄かった!リコピンパワーで驚きの美容・健康効果
まるっこくてみずみずしくてつやつやで。ヘタの部分の緑色と実の部分の赤色がとても鮮やかに引き立てあい。さながら畑の中にある宝石のような野菜といえば、そう、トマトです。
そんなトマトの栄養価が予想以上にすごかったので、みなさんにも知ってもらおうと思い今回は記事にまとめてみました。リコピンパワーで健康に若返っちゃいましょう。
トマト&ミニトマトの関連記事
- トマトの栄養価が凄かった!リコピンパワーで驚きの美容・健康効果
- トマトは冷凍・解凍しても栄養は減らない?正しい方法と保存期間
- ミニトマトの栄養価にビックリ!トマトより凄い栄養効果と低カロリーレシピ
- ミニトマトが離乳食に最適!成長段階に合わせたおすすめレシピも紹介
目次
そもそもトマトとは
みなさんも基本的な部分はご存知だと思いますが、まずは少し踏み込んだトマトの情報を確認しておきましょう。トマトは南アメリカにあるアンデス山脈高原地帯が原産となっており、実はナス科ナス属の植物です。このことから、日本では赤茄子や珊瑚樹茄子などの名前で呼ぶことも。
植物としては多年生であり、緑黄色野菜のひとつにカウントされます。少し前まではトマトは独自の属性を持っていて、トマト属に分類されていたものの1990年代ごろからの系統解析の結果により、最近はナス属として紹介されることがほとんど。これはナス属の内部にトマト属の植物が含まれることが明らかになったためのようです。
ちなみに、一口にトマトといっても、その品種は様々なもの。すでに世界では8000種類、日本だけでも120種類以上のトマトが品種登録されています。これは数ある野菜の中でも際立って多い数といえるでしょう。
トマトの栄養価が凄かった!
さて、今回の本題であるトマトの栄養価について。みなさんもご存知のようにトマトには大量のリコピンが含まれるほか、カルシウムや亜鉛、鉄分といったミネラル類、各種ビタミン、たんぱく質などなど。非常に多くの栄養素を含有しています。
トマトのイメージでもあるリコピンについては、当然ながら野菜の中で最も多い量。トマト以上にリコピンを摂取できる野菜はありません。他にも水分の量が多かったり非常に健康的な野菜。これから驚異の効果を紹介していくわけですが、その量に恐らく驚愕しますよ。
リコピンパワーで驚きの美容!
トマトに含まれるリコピンをはじめとした栄養成分がもたらしてくれる美容効果。これをひとつにまとめるのは難しいので、いくつかの項目に分けて紹介していきましょう。トマトを食べるだけで以下のような美容効果が得られます。
活性酸素対策で美肌効果!
肌の老化やシミの増殖など。いわゆる肌トラブルにつきものとなるのが活性酸素と呼ばれるもの。美容に気を使っている方なら一度は聞いたことがあると思いますが、活性酸素というのはウイルスなどに対抗してくれる酸素のことで、これが正常に働くからこそ体は免疫機能を保てるわけですが、残念なことに増えすぎてしまうと悪影響が出るのも事実。
活性酸素がおおむね悪役としてあげられるのはこのため。過剰に発生してしまうと体内の細胞を酸化させはじめ、老化やシミ、ソバカスにしわなど女性にとって敵ともいえる症状を引き起こします。
さらに、動脈硬化や糖尿病、ガンなどの病気が引き起こされることも。そんな活性酸素はストレスや喫煙、紫外線、過度な運動などで増えると言われており、正直な話、現代社会で生きる上で避けることはできないものです。
そのため、外部的な何かでの対策が必須。ここで登場するのがトマトに含まれるリコピンやビタミンEなんです。これらの栄養価には抗酸化作用と呼ばれる働きがあり、体内の活性酸素を除去して過剰発生からくる肌トラブルなどを防いでくれます。
普段から喫煙の習慣があったり、ストレスをため込みやすい方は率先してトマトを摂取するといいでしょう。
リコピンが血流を改善
リコピンの持つ抗酸化作用には悪玉コレステロールを抑えて血流を改善する効果もあります。普段意識することの少ない血流ですが、流れが悪くなると免疫力が低下したり、血栓が出来やすくなったり。何よりも肌への栄養補給が滞ってしまうことから肌荒れが発生しやすくなります。
他にも代謝能力が低下したり、とにかく良いことがありません。逆にリコピンパワーで血流が改善すれば肌までしっかりと栄養が行き届くようになるうえ、老廃物もスムーズに排出されます。これによって肌の状態は良好に。血流改善は綺麗で健康に暮らすうえで欠かせない要素です。
体型も美しく変化!
上記の話の延長線になりますが、トマトのリコピンは体型を美しく変身させるダイエット効果も備えています。血流が改善することで代謝能力がアップ。普段よりも効率よく脂肪を燃焼させることが可能です。
よく「運動しても痩せない」なんて悩みを持つ方がいますね。あれは多くの場合、代謝能力不足に原因があります。血流の低下などで代謝が落ちていると、いくら運動をしてもなかなか脂肪が燃えず、効率よく痩せることができません。
そのため、運動を取り入れたダイエットを行う時には、代謝能力をアップさせておく必要があるのです。トマトにはそれが可能な栄養が含まれているわけですね。
また、トマトを与えたマウスの中性脂肪地が下がったという報告もあります。さらにはトマトジュースを飲むだけでダイエットになるなんて話まで。カロリーも低めなので心強い味方となってくれるでしょう。
トマトが日焼けを防ぐ!
美容を気にする女性にとって怖いのが紫外線による日焼け。部分的に焼けてしまったり、肌が黒っぽくなったり。本当に嫌なものですよね。そんな日焼けを防ぐ効果まで持つのがトマトのリコピン。なんとトマトを毎日食べるだけで1.35SFPの日焼け止めを塗ったのと同じ効果が得られるそうです。
イギリスでは様々な年齢の女性を20人ほど集めた実験が行われています。20人のうち10人だけにトマトペーストを摂取してもらった結果、摂取した女性のほうが33%も日焼けのダメージが少なかったとか。夏場はトマトの旬でもありますからね。積極的に食べていきたいところです。
リコピンがコラーゲンをサポート
美肌に欠かせない成分といえばコラーゲン。これは皮膚の中に存在するもので、肌の弾力やハリはコラーゲンによるものといっても過言ではありません。
そんなコラーゲンですが、残念なことにピークである25歳前後を過ぎると徐々に減少。40歳にもなれば20歳の半分、60歳なら3分の1まで減ってしまうのです。
そのため、歳を取ればとるほどに肌が劣化していきます。リコピンにはコラーゲンの分解を防ぐ効果、そして生成をサポートする効果があることから、ピークを過ぎてもハリや弾力のある肌を提供してくれるでしょう。ピークを過ぎた後も諦めずにコラーゲン減少対策の栄養を摂取することが大切です。
トマトの持つ健康効果!
さて、数々の美容効果が分かったところで、今度は健康効果についてみていきましょう。こちらも非常に魅力的なものばかり。トマトを食べるだけで多くの健康効果が受けられますよ。
リコピンが生活習慣病を予防!
先ほど紹介した通り、トマトのリコピンやビタミンEには活性酸素を除去する効果があります。活性酸素がもたらす悪影響には動脈硬化やガンなどがあるのもお伝えした通り。
これに加えてトマトを摂取することで悪玉コレステロールの酸化が抑えられ、血液がサラサラの状態になるため、生活習慣病の予防にぴったり。食生活の乱れや寝不足などからくる恐ろしい病を防ぐことができます。
特に動脈硬化などは心筋梗塞など死につながる病気。トマトなど健康的な野菜でしっかり対策しなくてはなりませんよ。
疲労回復にも効果的!
トマトに含まれる大量のリコピンが血流を改善することで疲労回復効果も得られることが分かっています。血液には酸素や栄養素を体の隅々に運ぶ働きや、不要となった老廃物や二酸化炭素を回収する働きがあるわけですが、血流が悪い状態だとこれらの働きが正常に行われず、体がだるかったり疲労が蓄積しやすい状況に陥ります。
これに対して血流が改善されていれば、体にしっかりと栄養が運ばれ疲労が蓄積しにくくなるわけです。美肌やダイエット効果にとどまらず疲労回復効果まで。血流改善がいかに大切なのか実感するでしょう。
また、トマトにはクエン酸も含まれており、これも疲労回復に一役買ってくれます。クエン酸には疲労物質である乳酸を分解する効果や、そもそも乳酸が作られないようにする効果、さらには血流改善を助ける効果まであり、まさに疲労回復のための成分と言えるでしょう。
これがリコピンパワーと合わさり、非常に大きな疲労回復効果を生み出すのです。
視覚機能の改善にも
様々な悪影響を及ぼす活性酸素は視覚機能の低下も引き起こすといわれています。そのため、トマトの摂取によって視覚機能の改善効果も期待できるでしょう。
視覚といえば白内障や黄斑変性症などにルテインが効果的なのは有名な話ですが、ここにリコピンを同時摂取することで相互作用を発揮して、さらに効果的に視覚に関するトラブルを防いでくれるのです。特に歳をとってくると視覚に関するトラブルが増えてきます。そのため、トマトの摂取が重要になってくるでしょう。
妊娠中の栄養補給に
実はトマトは妊婦さんにぴったりの食物。妊婦さんに必要とされる葉酸を豊富に含むだけでなく、リコピンがインスリンを活性化させて血糖値を下げる効果をもたらします。
妊婦さんは血糖値が上がりやすく、それによって妊娠糖尿病が引き起こされることもあるのです。これに加えてクエン酸が胃酸を中和することで胃酸過多や胃もたれを防いだり、一説によればつわりを軽減してくれるとのことです。
クエン酸には食欲不振を改善する効果もあるので妊娠中は摂取してみるといいでしょう。ただ、摂取量には注意が必要となります。
トマトで二日酔い対策
アサヒとカゴメによれば、お酒とともにトマトを摂取するだけで血中アルコール濃度が3割も下がるそうです。トマトジュースを混ぜたお酒を飲んだ場合、普通のお酒よりも50分も早く体内からアルコールが消えるとか。
このことから、トマトは二日酔いに効果的と言えるでしょう。何もお酒をトマトジュースで割らずとも、おつまみ代わりにトマトを食べるだけで大丈夫。いろいろな調理方法があるので、ぜひお酒のお供にとりいれてみてください。
トマトはこう食べよう!
最後にトマトの効率的な摂取方法をいくつか紹介。これを実践することで上記の効果をより効率的に受けられるので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
リコピンを効率的に摂取!
トマトの美容、健康効果の多くはリコピンに付随するもの。それだけにリコピンの効率的摂取が望まれるところです。これを叶える方法としては、やはりトマトを油とともに、そして加熱していただくことです。
実はトマトのリコピンは脂溶性なため、油に溶けやすく、加熱によって吸収効率が上がる特性も持っています。ただ加熱するだけでも生のトマトの1.3倍の吸収率。オリーブオイルで煮込んだ場合はなんと4倍にも膨れ上がるそうです。
調理方法によってこれだけ変わってくるので、こだわりがなければぜひ油と加熱を忘れないようにしてください。ちなみに、リコピンと同じく抗酸化作用を持つビタミンEも脂溶性です。そのため、リコピンのみならずビタミンEも効率的に摂取できるでしょう。活性酸素対策を目的とするなら覚えておきたいところですね。
トマトは夜食べるのがベスト!
多くの健康効果や美容効果を持つトマトですが、実は夜に食べるのが最も効果的。リコピンはトマトの摂取から7時間前後絶たないと細胞に届かないようで、急に効果を発揮してくれるわけではありません。
夜にトマトを食べておけば、翌朝にはリコピンパワーを発揮。これによって紫外線対策効果などを存分に発揮してくれるでしょう。美容関係の効果を期待する方は夕食にトマトを心掛けるようにしてください。
ちなみに、トマトは加工食品のほうが栄養を吸収しやすいそうです。これは加工用トマトが完全に熟してから収穫されるためだとか。ですので、夕食のお供にトマトを摂取する際は生のトマトよりも加工された状態、トマトペーストなどの方がいいかもしれませんね。
まとめ
さて、長くなりましたがトマトの栄養価、主にリコピンに関する情報はいかがだったでしょうか。ここから分かるようにトマトのリコピンは本当に驚異的。様々な角度から健康と美肌をサポートしてくれます。
トマトは独特な酸味が苦手という方も多いようですが、ぜひこれを機会に挑戦してみてはどうでしょう。調理方法次第では、いくらでも癖を無くすことができますよ。