野菜の力
2016年11月14日
離乳食にアスパラガスがお勧め!成長段階に合わせたおすすめレシピも紹介
子どもの離乳食って何を使ったらいいか悩みますよね。実はアスパラガスが離乳食にお勧めの食材だってご存知でしたか?アスパラガスはビタミンやカリウムなどの栄養が豊富な野菜です。くせがない味で小さな子どもにも食べやすいため、離乳食にもピッタリなんですよ!
今回は、優秀な野菜アスパラガスを使った簡単にできる離乳食レシピと、そのアレンジレシピを月齢別にご紹介します。大人の食事を作る際にパパッとできるものばかりですよ。
目次
アスパラガスには栄養がいっぱい
アスパラガスには食物繊維が多く含まれるため、赤ちゃんの腸内環境や健康を整えるのに最適です。カリウムやミネラルも豊富なので利尿作用もあり、高血圧や動脈硬化も防いでくれる、大人にも嬉しい野菜なんですよ。他にも、アスパラガスには疲労回復効果のあるアスパラギン酸や、貧血予防になる葉酸など、多くの栄養素が含まれているので、子どもも大人も積極的に摂りたい野菜です。
食事にちょっと野菜が足りないな、というときにアスパラガスを足すだけで、彩りも栄養バランスも大きく違ってきますよ。
アスパラガスはアレンジ自在!
アスパラガスはクセが少ないので、どんな食材とも相性バツグンです。和食、洋食、中華など、どんな味付けでも美味しく食べることができますよね。肉で巻いたり炒めたり、サラダにだって、ご飯ものやパスタにだって使えます。見た目が鮮やかになり、食感がプラスされ、栄養のバランスもとれると、いいことだらけのアスパラガス。こんなに魅力たっぷりのアスパラガスを離乳食に使わない手はないですよね!
アスパラガスはいつから食べられる?
アスパラガスは離乳食初期の5か月目ごろから使うことができます。繊維が多い野菜のため食べにくかったり、稀にですがアレルギーを起こす心配もありますので、離乳食初期は時々食べさせる程度で問題ありません。初めは火を通したものを少量与え、様子を見ながら量を増やしていきます。離乳初期から中期はやわらかい穂先の部分のみを使用し、ミキサーにかけたり裏ごしするなど、できるだけ繊維を取り除くようにしてくださいね。離乳食後期に近づいていくと、茎の部分を使用することもできますが、必ず固い部分や繊維の部分を取って与えるようにしましょう。
アスパラガスを離乳食に使う際の注意点
アレルギー対策のために少量ずつから始める
アスパラガスは稀にアレルギーを起こすことがあります。「遅発型フードアレルギー」といって、食べて時間が経ってからアレルギーとは認識しにくい症状が出ることもあります。離乳食初期から与えることができる野菜ですが、ひとさじ程度から始めて子どもの体調や様子を見、アレルギーが出ないようであれば、少しずつ増やしていくようにしましょう。
食べさせ過ぎに注意
アスパラガスには食物繊維が多く、腸内環境を整える作用があります。アスパラガスが下痢の直接的な原因になることはありませんが、食べさせすぎると便が緩くなったり、消化能力を超えてしまうと下痢になってしまうこともあるかもしれません。アスパラガスに限らず何でもそうですが、いくら体に良い食材でも食べさせ過ぎには気をつけましょう。
離乳食向きのアスパラ選び
太いアスパラガスは、歯ごたえがありすぎるため離乳食には不向きです。アスパラガスを選ぶ際には、細くて青々とした、柔らかそうなアスパラガスを選ぶようにしましょう。全体的に濃い緑色で黒ずみがなく、太さが均一なもの、穂先にハリがあり、ハカマ(茎にある三角の部分)が少ないものがお勧めです。購入後はあまり長持ちしないので、できるだけ早く使い切るようにしてくださいね。使いきれない場合は、冷凍保存も可能です。
アスパラガスは、スーパーなどで一年中見かけることができますが、4~6月ごろが旬で美味しい季節です。旬のものは、美味しいだけでなく、より栄養価も高いので、離乳食に使うのであれは、できれば旬の時期に、新鮮なものを選びたいですね。
離乳食初期(5~6ヶ月)
下ごしらえ
アスパラガスを、塩を加えないお湯で柔らかく茹で、裏ごしやミキサーでペースト状にしておきましょう。電子レンジで加熱しても構いません。茎の部分は繊維質が多いため、穂先を使用するのがお勧めです。
お勧めレシピ①アスパラがゆ
柔らかく茹でたアスパラガスをみじん切りにし、炊き立てのご飯とお湯を加えてミキサーにかけます。醤油を1滴加えれば完成です。茹でたものがなければ、アスパラガスを5ミリ程度のみじん切りにしてお湯を入れ、電子レンジで加熱しても問題ありません。
お勧めレシピ②アスパラガスのスープ
柔らかく茹でたアスパラガスをペースト状にします。ひと煮立ちさせたスープをペースト状のアスパラガスに加え、食べやすくなるまで伸ばしたら出来上がりです。スープは洋風でも和風でも美味しく食べることができますよ。アスパラガス以外にも野菜を何種類か入れたり、豆腐やささみなどを加えると、より美味しくなります。夏場や食欲がないときは冷やして冷製スープにしても食べやすいかもしれませんね。
離乳食中期(7~8ヶ月)
下ごしらえ
離乳食初期と同様、柔らかく茹でたら、すり鉢などで潰します。粒状ものが食べられるようになってきたら細かく刻みます。消化する力がまだ十分に発達していないので、消化しやすいように必ず細かくした状態で与えてくださいね。アレルギーの心配がないようであれば、与える量を少しずつ増やしていきます。まだ穂先の部分の使用がお勧めです。
お勧めレシピ①ささみとアスパラガス入りうどん
うどん、ささみ、アスパラガスは茹でで細かくみじん切りします。鍋に具材と出し汁を入れてひと煮立ちさせると完成です。うどんは子供が大好きなメニューのひとつです。アスパラガスとささみを加えれば栄養満点、彩りも鮮やかです。
お勧めレシピ②アスパラガスと高野豆腐の煮物
アスパラガス(10g)をみじん切りに、高野豆腐(5g)をおろし金ですりおろします。鍋に出し汁(40ml)と具材を入れて、柔らかくなるまで煮込みます。アスパラガスはクセがなく、和風の味付けとも相性バツグンですよ。高野豆腐もアスパラガスも栄養価が高い食材なので、ぜひ子どもに食べさせたいですね。
お勧めレシピ③アスパラガスとシラスのポタージュ
じゃがいも、玉ねぎ、アスパラガスをスライスし、シラスに水を加えて煮ます。野菜が柔らかくなったら、ミキサーにかければ完成です。シラスに塩分があるため、特別な味付けをしなくても十分なんですよ。子どもと大人が一緒に食べることができる離乳食メニューです。大人の分は、子どもの分を取り分けた後、少し塩を足してもいいかもしれません。離乳食と大人食を一度に作ることができるのは嬉しいですよね。
離乳食後期(9~11ヶ月)
下ごしらえ
根元の固い部分、苦みのあるハカマを取り除き、塩を加えないお湯で柔らかく茹でて荒いみじん切りにします。細いアスパラガスの場合は5~8ミリ程度の輪切りでも問題ありません。9か月ごろからは、指で軽く潰せる程度の固さを目安にするとよいでしょう。
これまで離乳食でアスパラガスを与えてみて、特に問題がなければ、穂先以外の部分も離乳食に使っても大丈夫です。固い部分や皮は必ず取るようにしてくださいね。
お勧めレシピ①アスパラサラダ
アスパラガス(15g)とにんじん(10g)を茹でで荒いみじん切りにし、マヨネーズと胡麻を合わせて混ぜ合わせます。マヨネーズではなく、プレーンヨーグルト(20g)、すり胡麻少々、醤油(2滴ほど)を合わせたものを使うと、さわやかな酸味のサラダに仕上がります。トマトを使用すれば、マヨネーズやヨーグルトを使わずに和えるだけで、トマトの酸味でサッパリとしたサラダになりますよ。にんじん以外でも、冷蔵庫にある野菜を柔らかく茹でて使ってもいいですね。
お勧めレシピ②アスパラガス入りスクランブルエッグ
柔らかく茹でたアスパラガス1本を荒いみじん切りにし、卵(1/2個)、砂糖(小さじ1/2)、豆乳(小さじ1)と混ぜ合わせ、油をひいたフライパンでスクランブルエッグにします。卵は半熟にならないよう、しっかり火を通しましょう。他にも冷蔵庫にある野菜を加えると、さらに栄養も食べごたえもアップします。
お勧めレシピ③野菜たっぷりのクリームシチュー
玉ねぎ(1/4個)、にんじん(2~3cm)、アスパラガス(1本)、しめじ(少々)を荒めのみじん切りにし、鍋に水、コンソメ(適量)、鶏ミンチ(20g)と一緒に入れて火にかけます。水分がなくなってきたら小麦粉(大さじ1/2)と豆乳(70cc)を入れ、とろみをつければ完成です。しめじの代わりにエリンギでもいいですし、豆乳ではなく牛乳でもいいですよ。コーンを入れれば、さらに食感も楽しめ、美味しくなりますよ。野菜がたっぷりで栄養バランスのとれた1品です。塩・こしょうを振れば、大人でも美味しく食べることができます。
離乳食完了期(1歳~1歳半)
下ごしらえ
根元の固い部分とハカマを取り除き、お湯で柔らかく茹でます。繊維質が強いときは、薄く皮をむいて使うと良いでしょう。アスパラガスをいろいろなメニューに使い、バリエーションを持たせるといいですね。前歯で噛む練習のために、1/4本ぐらいの長さを手に持たせて食べさせるのもお勧めです。
お勧めレシピ①手づかみOK!野菜スティック
固い部分と皮を取ったアスパラガスを出し汁で柔らかくなるまで煮ます。にんじんなど他の野菜を一緒に煮るのもいいですね。お湯で茹でてホワイトソースで和えたり、粉チーズをかけたりすれば、バリエーションも広がります。ディップソースを作っておくと、大人も一緒に楽しむことができますよ。
お勧めレシピ②まぐろとアスパラガスのパスタ
アスパラガス、にんじん、たまねぎ(各10~15g)を柔らかく茹で、トマトソースを和えます。4等分ほどに短くして茹でたパスタに野菜スープをまぶしてトマトソースをかけ、火を通したまぐろを載せればできあがりです。トマトソースを使わずに、野菜スープ(大さじ3)で野菜を煮込めば洋風のスープパスタになりますし、まぐろを他の魚に変えてもいいですね。魚は刺身用のものを1切れ使用すれば、手間も小骨の心配もありません。パスタは手軽に作れるうえ、満腹感もありますよ。
お勧めレシピ③アスパラガスの肉巻き
固い部分と皮を取ったアスパラガスを柔らかく茹で、脂を取った牛肉(しゃぶしゃぶ用などの薄切り)で巻き、フライパンで焼きます。アスパラガス1本をそのまま巻いてもいいですし、細切りにして2~3本をまとめて巻いてもいいですね。細切りを巻く場合は、ギュッときつめに巻きましょう。牛肉を豚肉に変えたり、アスパラガスと一緒にとろけるチーズを少し入れて巻くと、またバリエーションが広がります。歯ごたえのあるメニューなので、しっかりと噛む練習が必要な離乳食完了期にはピッタリですよ。こちらも大人と一緒に楽しめるメニューになっています。
お勧めレシピ④アスパラガス入りリゾット
固い部分と皮を取ったアスパラガス(1本)は茹でて輪切りにします。鍋に野菜スープ(75ml)、ご飯(60g)、アスパラガスを入れ、柔らかくなるまで煮たら、牛乳(大さじ2)、とろけるスライスチーズ(1/4枚)を加え、かき混ぜながらひと煮立ちさせれば出来上がりです。にんじんやコーンを入れるとさらに色鮮やかになりますよ。
離乳食用アスパラガスの保存方法
アスパラガスの根元と皮を取り除き、茹でて水けを切ったら、ラップに包むか冷凍保存用の袋に入れて冷凍しておきましょう。もちろん電子レンジで加熱して冷凍しても問題ありません。1本そのまま冷凍しておくと、離乳食初期・中期はそのまますりおろして、後期はそのまま調理に使うことができ、とっても便利ですよ!中期以降は、茹でた後に離乳食の時期に合わせた大きさにカットし、製氷皿に1回分ずつに分けて冷凍保存すると、より便利かもしれませんね。冷凍保存したアスパラガスは1ヶ月以内に使い切るのがお勧めです。
まとめ
アスパラガスは栄養価が高い食材です。火が通りやすく、くせも少ない、どんな料理とも相性バツグン、と忙しいママには嬉しいこと尽くしです。アスパラガスを上手に使った離乳食レシピで、子どもも美味しく、楽しく、健康的に食べることを楽しんでもらいたいですね。