秋川牧園
2016年06月09日
秋川牧園の飼料米プロジェクト!健全な食べ物づくりにつながる取り組みに注目
秋川牧園では、家畜が食べる飼料にもさまざまなこだわりを持って対応していますが、健全な食べ物づくりのためのプロジェクトも注目の活動です。日本の食料自給率にも注目しながら、飼料米プロジェクトに期待される働きをじっくり把握していきましょう。
食料自給率って?お米の状況と飼料について
食料自給率とは、日本で食べられている食料について、国産のものがどれくらい活用されているか、という割合を表したものです。割合の捉え方は複数ありますが、近年では、残念ながら、全体を通して減少傾向にあるとされています。お米については、需要の減少傾向や経済の景気などが影響している面もあり、国産の価格が低下することにより、国内生産額が減少している、というような内容も見られます。とはいえ、水田はありますので、お米が余ってしまう、という状況も問題となっているのです。また、飼料については、飼料に使うトウモロコシなどの輸入の割合が増加している、という現状も見られ、飼料自給率も低下傾向にあります。
余ってしまうお米の対策と飼料米
お米が余っているけれど、飼料用材料は輸入に頼っている、というのは、複雑な状況でもありますね。合わせて、輸入材料は遺伝子組み換えをされていることもあり、心配が伴うことも挙げられています。秋川牧園の飼料米プロジェクトは、このような背景に基づいて考案された、問題解決も視野に入れた取り組みとなっています。
また、飼料米作りに力を入れることで得られるメリットも複数あります。新しい品種開発によって、低コストでの生産が可能になったり、畜産と稲作のそれぞれの農家が協力することで、地域の活性化に役立ったり、というようなメリットが期待できるでしょう。そして、問題点となっている、食料自給率の向上にもつながっていきます。
秋川牧園の取り組みを詳しく見てみよう
秋川牧園では、地元山口県の飼料米推進協議会に参加するなど、積極的な活動が行われています。飼料については、輸入飼料材料とのコスト競争などがありますので、低コストでたくさん収穫できることが理想となりますが、このような「多収穫低コスト栽培」への取り組みも行っていて、秋川牧園の技術開発力は飼料米作りにも役立っています。
たくさん収穫するためには?
秋川牧園の掲げる多収穫のためには、強い茎を持つ稲が必要になることがありますが、そのために、飼料米専用品種の開発にも力を入れていますので、これらの品種にも注目してみましょう。飼料米の品種には、きたあおば、ほしあおば、みなみゆたか、タカナリ、北陸193号、モミロマン、まきみずほ、など、そのほかにもいろいろな種類があり、日本の各地で栽培されています。それぞれの地域によって品種には特徴があり、秋川牧園でも複数の飼料米が活躍していますので、詳しい品種も参考にしてみると良いですね。
秋川牧園の理想の循環とは?
抗生物質などの薬を使用しないで家畜を育てること、遺伝子組み換えや残留農薬の心配がない飼料を与えること、などは、秋川牧園の特徴となり、健全な食べ物作りにつながるポイントです。飼料米作りでは、この秋川牧園の特徴が活かされた方法でもありますので、どのようなサイクルでメリットが期待できるのか具体的にイメージしてみましょう。
秋川牧園の鶏は飼料米を食べて育っていますが、こだわりの飼料で育てられた鶏の糞は堆肥になり、この堆肥は提携する水田に供給されるようになります。そして、そこで育った飼料米がまた、秋川牧園に帰ってきて、鶏の飼料になる、という流れになるでしょう。飼料米作りと畜産は別々ではなく、つながっているのです。