イエコック
2014年02月11日
カット野菜に栄養はない?ビタミンBやビタミンCは洗うと減少するって本当?
水溶性の栄養素が少ない?
野菜には色々な栄養素が含まれています。その中でも、ビタミンB、ビタミンCなどは水溶性で、水に溶けてしまいます。ですから、洗う際に水に漬けられているカット野菜にはこれらの栄養素が含まれていないのではないか、と言う人もいます。
確かに、野菜の中のビタミンBやビタミンCは洗ったり水に漬けたりすると減少します。しかし、茨城県工業技術センターが行った実験によると、カットしたキャベツを1分間水で洗っただけでビタミンCは24%減少し、その後に次亜塩素酸ソーダ溶液にカットしたキャベツを10分~30分漬けても、ビタミンCは6%~7%しか減少しませんでした。つまり、水溶性のビタミンCは、最初にたった1分水で洗ってただけで24%も減り、その後10分や30分水に漬けても、急激に減ることはないのです。
キャベツはカットされていない状態でスーパーから買ってきても、家で洗ってカットしますよね。その時点である程度のビタミンCは損失してしまうのです。これは、カット野菜だろうが家で切ろうが変わりません。
販売されているカット野菜のビタミンは水に溶けて少なくなっているけれど、家で洗えば少なくならない、と考えるのは間違いです。また、脂溶性のビタミンAやビタミンEなどは水に溶けにくいので、カット野菜を処理する際の洗浄や殺菌で損失する事は少なく、野菜の中に残っています。これらの事から、「カット野菜には栄養価が少ない」という説は必ずしも当たっているとは言えません。
冷蔵庫の中で何日も置くくらいなら、カット野菜の方が良い
野菜を買ってきて、それを全てその日の内に消費する、という人は少ないでしょう。大概の場合、冷蔵庫の野菜室で1日や2日、長いときは4、5日は置いておくこともあるのではないでしょうか。早めに食べた方が美味しいのは分かっているのですが、忙しかったり献立の構成上一部を後回しにせざるを得ないこともあります。
しかし、野菜は冷蔵庫の中に入れておくと、どんどん栄養価が下がっていきます。
キャベツは10℃で4日間保存すると、ビタミンCが約20%も減少するとう実験結果もあります。キャベツを1玉買って来て、それを全部その日の内に使いきるという家は稀でしょう。何日も冷蔵庫の中に入れておいて、栄養価が少なくなった上にさらに洗って栄養価が減ったようなキャベツを食べる位だったら、新鮮な内に処理されたカット野菜を食べた方が栄養価は高い場合もあるのです。